後払い決済サービスとクレカの違い－利用金額や審査について比較しました。

クレジットカードと後払い決済サービス

クレジットカード決済と後払い決済サービスによる決済はどちらも幅広いシーンで利用されています。
商品を購入後、即時の支払いではなく利用額を後日まとめて支払うという仕組みは共通ですが、即日の現金化により適しているのは後払い決済サービスといえるでしょう。 その理由を両者の違いを比較しながら解説します。
それぞれの利点・注意点について理解し、自身に適した支払い方法を選ぶためにお役立てください。

クレジットカードは、銀行やクレジットカード会社から発行される支払い手段であり、利用者はカードを使用して商品やサービスを購入します。
一定期間の利用額がクレジットカード会社によって請求され、後日一括で支払う仕組みです。
ポイントなどの特典や利用状況に応じたグレード等がある点がうれしいポイントです。
クレジットカードの審査難易度はやや高めですが、利用限度額も高いため、大きな買い物や旅行などの支払いに適しています。
なお、支払いを遅延すると最悪の場合ブラックリストに乗り、複数の会社でクレジットカードを作れなくなる可能性があります。

クレジットカードのメリット・デメリットを分かりやすく表にまとめました。

メリット	デメリット
手元に資金が要らない 利用限度額が高額 さまざまな特典がある	審査が厳しい 利息が発生する 延滞ペナルティが厳しい

後払い決済サービス、アプリやキャリア決済を使って商品やサービスを購入し、後日サービスの指定した期間内に支払いを行う仕組みです。
支払いの方法には請求書振込、コンビニ振込、銀行振込など様々なものがあり、自分の資金管理のスタイルに合わせて適したものを選択できるので便利です。
後払い決済サービスは利用の手軽さを売りにしているところも多いため、審査は容易に通ることがほとんどです。
さらに実物のカードがなくてもスマホひとつあればすぐショッピングができるところや、クレジットカードに比べて現金化の手数料が低めというところも魅力的です。
ただし、利用限度額は低い傾向にあり、その点ではクレジットカードに軍配が上がります。

後払い決済サービスの主なメリットを3つピックアップして詳しく解説していきます。

メリット1～手元資金がなくても利用可

このメリットはクレジットカードとも共通していますが、後払い決済アプリを利用すれば、買い物の代金は後日決済となります。
買い物する際、手元に必要なお金がなくても購入ができるのです。
「欲しいものがあるけれどお金が足りない」という時でも大丈夫。
残高を気にせず利用できるのは大きなメリットといえます。

メリット2～利用審査の要件が緩やか

後払い決済アプリには利用するための審査がありますが、審査要件が緩やかなものが多く利用しやすいのも特徴です。
アプリによってはそもそも審査がない場合もあります。
クレジットカードの審査に落ちてしまった方でも利用できます。
クレジットカード審査の場合、審査は信用情報機関の登録情報を元に行われます。
そのため、年収や過去の支払い状況によっては審査に落ちることがあります。
一方、後払い決済アプリの審査においては各運営企業が独自に行っているため、こうした情報は確認されません。
過去に借金滞納したことがある方、クレジットカードを利用できない学生の方も利用できます。

後払い決済サービスの主なデメリットを以下で詳しく解説していきます。

デメリット1～利用金額に上限がある

後払い決済アプリには一定期間内に利用できる金額に制限があります。
上限はアプリによって異なり、1カ月5万円から数十万円まで様々です。
アプリを利用する際はこれらの上限金額を確認し、自分にあったものを選びましょう。
また、利用限度額内であってもご自身の支払い可能な範囲で利用することが大切です。

デメリット2～支払い手数料がかかる

決済する際、支払い方法によって手数料が発生することにも注意しましょう。
支払い方法としては口座振替や銀行振込、コンビニ支払いがあります。
口座振替は無料とされているアプリが多いです。
一方コンビニ支払いの場合は数百円の手数料がかかります。
1回あたりの手数料の金額は少額ですが、回数が増えれば無視できない金額になります。
可能な限り、手数料がかからない支払い方法を選びましょう。

デメリット3～不正利用のリスクがある

後払い決済アプリは利用のハードルが低く、一定の要件を満たせばだれでも気軽に利用できるのが特徴です。
一方で不正利用の危険性があることも知っておきましょう。
過去にはフリマアプリで得た送り先住所などの情報を悪用し、商品代金を詐取する事例も発生しています。

アプリを利用する際には二段階認証などセキュリティ対策を万全にしておきましょう。

クレジットカードと後払い決済の違いは以下の通りです。

	クレジットカード	後払い決済
手続方法	Web又は郵送	Web
年齢制限	未成年不可	未成年可
限度額	30～200万円	3,000円～30万円
ポイント	原則有	サービスによって有
キャッシング	可	不可
分割払い	可	サービスによって可
審査方法	信用情報照会 勤務先への在籍確認 収入証明	SMS認証 顔写真撮影 本人確認書類の提出

前述した通り、クレジットカードも後払い決済もお金の流れは同じです。（サービスを提供する会社に対して事前に決められた約定日までに支払い、利用者には後日請求をする）

特に審査については大きく異なり、後払い決済は本人確認書類をWebアップロードすれば最短数十分で利用が可能です。
なお、後払い決済も信用情報に問題がある場合は原則利用不可という点はクレジットカードと同様（支払いを遅延した場合は信用情報機関に事故情報として登録される）ですが、未成年でも利用できるという点で異なります。
また、後払い決済はショッピング又は各種支払いでの利用が目的のため、ショッピング枠のみが附されているクレジットカードと同様、貸金業法の総量規制の対象とはなりません。

クレジットカードと後払い決済の違いとして一番大きな点は「利用限度額」と「審査の通りやすさ」です。
この2点は相互関係にあり、クレジットカードの場合は高額の利用が可能な分審査が厳しく、後払い決済の場合は利用可能額が少額のため、審査が比較的緩いです。
後払い決済は未成年でも審査に通る会社も多く、提出書類もクレジットカードの審査より少ないため、審査時間も短いです。
これから現金化を考えており、すぐに利用を開始したいという人は審査時間が短い後払い決済の利用がおすすめといえるでしょう。

後払いアプリには「審査が緩やか（クレジットカードよりもハードルが低い）」というメリットがある一方で、利用限度額が低い・利用毎に手数料が掛かる等のデメリットがあります。
また、不正利用も多数報告されておりますので、万が一不正利用の被害にあった場合には運営会社に連絡するなど然るべき措置を講じるよう心掛けてください。
現金化したい額や、いつまでに必要なのか等、自分の状況を把握してクレジットカードか後払い決済のどちらが適しているか判断しましょう。
自身の資金管理や利用スタイル、予定している支払いの金額や頻度も考慮して、無理のない支払いで健全な財務状態を維持することが重要です。